生活保護の「家具・什器費」を巡り、厚生労働省が自治体職員の手引書を改正し、冷蔵庫などの５品目の購入費を生活保護受給者に「支給すべきではない」と明示した問題で、坂口力厚労相は２３日、改正内容を見直す考えを明らかにした。

　この問題を巡っては、もともと自治体の対応がまちまちだったところに、手引書改正が重なり自治体がさらに混乱、生活保護受給者からも「時代錯誤」との批判を招いていた。見直しの理由について坂口厚労相は「冷蔵庫のように冷たい話では具合が悪い」と説明した。

　この日の参院厚労委で、辻泰弘議員（民主）が質問。坂口厚労相は「（改正部分は）どうも否定的にとられてやむを得ないような書き方になっている。修正させたい」と述べた。

　これを受け、同省は秋に予定される全国の生活保護担当係長会議で趣旨を説明し、冷蔵庫などの品目名を取り消す方針だ。