「誠心誠意、答弁した」 小泉首相最後の国会

神戸新聞 2006/06/16   

 

 小泉純一郎首相は15日の参院予算委員会で、首相としての最後の国会論戦を終えた。在任中の5年余り、自らの主張を明快で印象的な「ワンフレーズ」で言い切る一方、野党の追及を強弁やはぐらかしでしのいだと指摘された小泉首相だが、最後まで「小泉節」は変わらなかった。

 野党からはこの日も「まともな答弁をもらえなかった」と評判が悪かったが、委員会終了後、首相は記者団に「世界の首脳の中で、回数でも答弁時間でも日本の首相は最多、最長だ。誠心誠意答弁しようと心掛けた」と自画自賛気味に感想を述べた。

 就任直後、自ら推進する構造改革に反対する議員らを「抵抗勢力」と切り捨てた首相。15日の委員会でも代表的キャッチフレーズだった「民間にできることは民間に」を連発し、「その一つの典型的な例である郵政民営化を実現した」と胸を張った。さらに就任以来の5年間を振り返り「不良債権処理を達成しながら、倒産件数、失業者は減っている」と成果も誇示。

 だが、首相の目指す「簡素で効率的な政府」は「小さな政府」と違うのかと民主党議員が質問すると、「民主党が大きな政府を目指すということは税負担も大きくなる。そういう大きな政府にするという民主党で政権交代が実現するとは思わない」と論点をすり替えて答弁。イラクで大量破壊兵器が見つからないことに関し「フセイン大統領はいまだ見つかっていない。見つかっていないから、存在しなかったとは言えない」と言い放った過去を思い起こさせる場面だった。