弾力的対応検討 西宮市の中核市移行 

 神戸新聞 2003/07/26   

 

 面積不足のため、西宮市の中核市移行が宙に浮いている問題で、民主党の辻泰弘参院議員(兵庫選挙区)が25日、片山虎之助総務相あてに指定要件の緩和を求める要望書を提出した。

 総務省側は、要件に適応しないとした国土地理院公表の数値について「最新のデータとは言えず、独自調査する」方針といい、同市の中核市指定が前進する見通しも出てきた。

 中核市は、人口30万人以上で、国土地理院公表の面積が100平方キロ以上であることが要件。同市では、埋め立て部分の面積を加えた100.18平方キロを面積として計算していた。しかし総務省は昨年、国土地理院が1987年に発表した「98.52平方キロ」を面積とし、要件に適応しないと判断していた。

 今年3月の参院総務委員会で辻議員が改めて見解を求めたところ、片山総務相は「およそあればいいのではないか」と発言。辻議員によると、事務当局側も法解釈を含めて弾力的対応を検討しているという。